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治験・治療法の最新ニュース

筋ジストロフィーに対する画期的な核酸医薬品開発につながる発見

これまで心筋には効かないと言われていた核酸医薬品でしたが、デュシェンヌ型の治療薬研究において、心筋と横隔膜にも効くよう、改善につながる研究結果が出ました!福山型にも応用の可能性、大いにありそうですね!

 

以下、国立精神・神経医療研究センター(NCNP)のプレスリリースより引用です。
http://www.ncnp.go.jp/press/press_release150611.html
※時間が経つとリンクが切れてしまうので、冒頭部分だけコピーさせていただきました。
 全文はリンク先をお読み下さい。

 

【アンチセンス核酸のミセル化ナノ粒子は、マクロファージ・スカベンジャー受容体を介したエンドサイトーシスにより筋細胞に取り込まれることを報告-研究成果を米国化学会誌Nano Lettersに発表-】

国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター(NCNP、東京都小平市:樋口輝彦理事長)神経研究所遺伝子疾患治療研究部(武田伸一 研究所所長/部長併任)の青木吉嗣室長らは、両親媒性 (amphiphilic) の新世代ペプチド付加モルフォリノ核酸はミセル化粒子を形成することにより、マクロファージ・スカベンジャー受容体を介して筋細胞に取り込まれることを解明しました。

本成果は、細胞膜透過性に優れた核酸医薬品を設計する際には、アンチセンス核酸の自発的なミセル化ナノ粒子形成能を考慮する(パーティクル・ラッピングモデル)ことが大変重要であることを強く示唆しています。

また、マクロファージ・スカベンジャー受容体を標的にした新しいアンチセンス核酸のデリバリー法の開発にも応用可能です。

本成果は、当センターで治験を実施中の、デュシェンヌ型筋ジストロフィーを対象にしたエクソン53スキップの治療効果向上にも応用できる可能性があります。

本研究は、オックスフォード大学のカリム・エザット博士およびマシュー・ウッド教授らとの共同研究として、金原一郎記念医学医療振興財団および英国医学研究会議などの支援によって行なわれたもので、研究成果は6月4日(米国時間)に『Nano Letters』オンライン版に掲載されました。

http://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/acs.nanolett.5b00490